毎日のようにダイエットのテレビ番組があり、本や雑誌でも、ダイエットの特集が多く取り扱われています。
確かに、日本では食べるものに困ることがなく、自分で食事をコントロールしないと、肥満になってしまいます。
そして太り過ぎは、外見が悪いだけでなく、生活習慣病などの様々な病気を引き起こすことも知られています。
そのためダイエットをして、体型を維持しようとしている人も多いでしょう。
しかし感じている人も多いと思いますが、あまりにも痩せすぎている人も、肥満と同様に多いです。
痩せている人は病気とは無縁で、長生きをするような気がします。
しかし、実際はどうなのでしょうか?
体格を表すBMI
体格を表す指標としてBMIというのがあります。
健康診断の時に使われることもありますので、知っている人も多いでしょう。
- 体重(キログラム)÷身長(メートル)の2乗
でBMIの数値がでます。
このBMIですが、理想は22といわれています。
痩せすぎはこの数値が16以下の場合です。
BMIと死亡リスクの関係
アメリカの生命保険会社が400万人以上ものデータからBMIの数値ごとの死亡率を求めました。
理想的な体重
では人間ではやせていればいるほど健康にいいのか。もしそうでないなら、どの程度の体重であるのが医学的には理想なのでしょうか。米国では生命保険会社の400万人以上のデータから、体重(kg)を身長(m)の二乗で割って求めたBMI(体格指数)を身長とは無相関の肥満の指標として用い、各年代ごとに最も死亡率の低いBMIをもとめました。この結果、死亡率を縦軸、BMIを横軸にとった時、きれいなU字を描くことが示されました(図1)。
BMIの小さいやせた人では、肺炎や結核などの感染症の発病率が高く、BMIの大きな太った人では糖尿病や心臓病などの発病率が高くなります。
男女別に各年齢毎にこのようなグラフを作成し、死亡率の最も低い肥満度を求めてみると、この理想的な肥満度の値は加齢とともに大きくなっていることがわかりました(図2)。
男女で大きな差はなく、年齢とともにほぼ直線的に理想的なBMIの値が大きくなっていきます。長寿を目指すには、やせすぎず、また太りすぎず、年齢にあった理想的な肥満度を維持していくことが重要でしょう。
上のグラフは、60歳のBMIと死亡の関係を表したグラフです。
見ての通り、BMI27当たりが、一番死亡率が低くなっています。
そして、下のグラフが理想的な肥満度です。
50歳くらいまでは普通体重が理想ですが、60歳位になると少し体重が多いほうが理想といえます。
年齢を重ねるごとに、体重は増えている方が理想と言えるでしょう。
BMIの数値だけでなく筋肉量にも注意する
またこの体重ですが、体重の多くが筋肉である方が理想と言えるでしょう。
60歳以降は少し体重が多いほうがいいでしょうが、大切なのはその体重の中身です。
多くの体重が脂肪で作られているのであれば、生活習慣病などのリスクは高くなるでしょう。
また脂肪が多いということは、筋肉が少ないということです。
体重が多いのに脚の筋肉が少なければ、寝たきりのリスクも高まるといえます。
筋肉でBMIの数値を上げていくことが大切です。
筋トレをしてBMIの数値を上げる
ただ食べるだけでBMIの数値を上げても、健康的に長生きをすることはできません。
また痩せすぎでBMIが低すぎても、健康的に長生きすることはできません。
どちらも
- 筋トレをしてタンパク質の多い食事をして筋肉を増やす
ことで解決することができます。
有酸素運動でもいいのでは?
と思うかもしれません。
しかし有酸素運動では筋肉は増えていきませんし、有酸素運動のやりすぎは、逆に筋肉を減らしてしまうことになります。
- 筋トレをする
- タンパク質の多い食事をする
ことで筋肉量を増やし、痩せすぎと脂肪による太り過ぎを防いでいきましょう。
筋肉がしっかりできてくると、体型もかっこよくなりますよ。