怒ったときには、我慢せずに、怒りを爆発させたほうがいいという意見があります。
確かに怒った時に我慢して、それを何度も繰り返していると、ストレスがたまって、大爆発して怒ってしまいそうです。
それなら怒りを感じたら、そのまま怒りを表現した方がいいのでしょうか?
ある実験があります。
それは、
怒った時は、サンドバッグを殴ると怒りの解消に効果的
という記事を読ませ、その後、その人を怒らせると、どんな行動に出るかを調査したというものです。
実際に怒った時にサンドバッグを殴った人は、サンドバッグを殴って怒りを解消したように思いました。
しかしそれでは怒りを解消できずに、関係のない人にまで怒りをぶつけるようになりました。
怒りは一度でも行動で表現してしまうと、解消するどころか拡大していくものなのです。
もし、怒りを感じたときには、それをそのまま表現するのではなく、良い行動や言葉に変化させて表現することです。
難しいことなのかもしれませんが、このことを頭に入れておいて練習することで、怒りを拡大させるどころか、いい方向へと変化させることができるのです。
不機嫌は環境破壊になる
不機嫌な状態というのは、立派な環境破壊になります。
自分の周りの人を、自分の不機嫌という行為により、ストレスを感じさせて、関係を悪化させることになります。
悪化させた環境は、必ず自分に返ってくることになります。
そのためにも、自分の機嫌を取れるようにしておきたいものです。
自分の機嫌を取ることは、環境保全につながるでしょう。
怒りをお酒で忘れようとすると逆効果になる
怒りを感じるような嫌なことがあると、それを解消したり忘れたりするために、
やけ酒をする
という方法を取る人がいます。
やけ酒をして、何もかも忘れてしまいたい
そう思っているのでしょう。
しかし、忘れてしまうためのやけ酒なのですが、実はそのことによって忘れるどころか、逆に嫌な記憶がより頭の中に定着してしまうことになります。
ネズミに電気ショックを与え、アルコールを注射し、その後どのようにどのように振る舞うかを調べた実験があります。
アルコールを注射されたネズミは、電気ショックのことを忘れるどころか、かえって電気ショックによる恐怖を強め臆病になってしまいました。
つまり、アルコールによって、強く嫌な記憶が残ってしまい、その記憶が行動に影響をあたえるほどにもなったのです。
また、他の実験では、アルコールを常習すると、嫌な記憶を消す能力が下がるという研究結果も出ています。
怒りを感じるような嫌なことがあったときに、アルコールを飲んでしまうと、その記憶が頭から離れず、怒りやすくなってしまうと考えられます。
怒りの感情を作らないために
同じ言葉をいわれたり、されたりしても、すぐに怒りを感じてしまうときもあれば、まったく怒りを感じないこともあります。
同じ刺激を受けても自分の状態が違うためで、朝家族と喧嘩して出勤中満員電車の中で足を踏まれたとしたら、怒りを感じてしまうかもしれません。
もし、朝宝くじを確認して1億円当たっていたら、その後出勤中に足を踏まれたとしても、笑って許すことができるでしょう。
いい状態を作っておくことが、まず怒りの感情を作らない秘訣です。
イライラする大きな原因
イライラの原因として大きなものが空腹です。
空腹になると、セロトニンが減少します。
セロトニンというのは、精神の安定に深く関係している、神経伝達物質です。
ある実験があります。
寝る前に、パートナーに見立てた呪いの人形と51本の針を渡して、好きなようにさせてもらうという実験があります。
その実験では血糖値が低い時、つまり空腹のときほど、人形に刺す針の数が増えた、という結果が出たそうです。
空腹になることにより、イライラして怒りやすくなってしまいます。
経験している人も多いのではないでしょうか?
それは、空腹にさえなっていなければ、ならないことです。
空腹の時間を作ることによって、不必要なイライラを作ってしまうことになるのです。
空腹の時間を増やすことで、イライラすることが増え、小さなことで怒り、人間関係を悪くすることになります。
では、空腹の時間を減らすには、どうすればいいのでしょうか?
食事の回数を増やして精神と筋肉の維持をする
それは、食事の回数を増やすことです。
もちろん食事の内容は考える必要があります。
また、回数を増やしたからといって、トータルの食事量を増やしては健康を害してしまうでしょう。
3回で食べていた食事の量を、5回か6回に分けて、食事の量は増やさずに食事の回数だけを増やすようにしましょう。
食事の回数を増やして、空腹の時間を減らすことによって、不必要なイライラが減るだけでなく、筋肉を維持することにもなります。
空腹になると、体をエネルギーを確保するために、筋肉を分解してエネルギーを確保することになります。
せっかく鍛えた筋肉も、空腹になることによって、無駄になってしまいます。
トータルの食事量を増やさずに、食事の回数を増やすことは、筋肉にも精神にもメリットが大きいことです。
ぜひ、試してみてください。