私は、100キロウォークを完歩したことがあります。
その頃はフルマラソンを走っていましたので、100キロ歩くなんて簡単だろうと思っていました。
しかし実際100キロ歩いてみると、そんなに甘いものではありませんでした。
100キロウォークの完歩率を見ても、大体70%ほどで、30%の人はリタイアしています。
行橋~別府100キロウォーク完歩率
- 第13回大会 3926名 70.9%
- 第14回大会 3972名 72.6%
- 第15回大会 4179名 72.5%
- 第16回大会 4346名 73.4%
- 第17回大会 4653名 77.4%
- 第18回大会 4599名 59.4%
- 第19回大会 4664名 73.6%
18回のときは天候が悪かったために完歩率は低く、雨対策をしっかり行う重要性が浮き彫りになったのではないでしょうか?
私も実際に歩いてみて、しっかりと準備したりポイントを抑えたりしていないと、無理だろうと感じました。
そこで実際に完歩した経験から、初めて100キロウォークに参加する方へ、完歩するためのポイントを紹介したいと思います。
100キロウォークの重要な靴選び
100キロウォークで重要になってくるのが靴(シューズ)です。
100キロ歩きますので、少しの違いが大きな違いとなってきます。
クッション性がよくて、できるだけ軽いものを選びます。
100キロウォークなのでウォーキングシューズを選んでしまうかもしれませんが、ウォーキングシューズは、重いものが多いです。
その重さが段々と後半になってくるにつれて、更に重くなってきます。
ランニングシューズであれば、クッション性もあり、重さもウォーキングシューズと比べれば軽いものが多いです。
そのため、
- ランニングシューズのほうがおすすめ
です。
また、気をつけないといけないのがサイズです。
100キロ、20時間ほど歩いていると、間違いなく足はむくんで大きくなります。
ピッタリのサイズだと、むくんできつくなり、歩くたびに痛みを感じるようになります。
通常より
- 1センチほど大きなもので足幅も少し広いもの
を選んでおくほうがいいです。
やはり日本人の足に合う、アシックスなどがいいでしょう。
購入したシューズは、当日までに何度か履いて歩いて慣らしておきましょう。
100キロウォークの靴選びについては、こちらをご覧ください。
100キロウォークにおすすめのリュックとは?
長時間リュックを背負っていると、肩が凝ってきます。
私は、荷物はできるだけ少なくして軽くしていたのですが、適当に買った安いリュックでしたので、肩が凝ってかなりストレスを感じました。
体に密着していないので、歩くたびに縦に揺れて、肩に衝撃を与えていたからだと思います。
- トレイルランで使うリュック
は安定感があり、ポケットも多く防水で通気性もいいようなので、それらを選ぶとかなりストレスは減るでしょう。
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100キロウォークでは靴下は多めに準備する
100キロウォークで完歩を阻む大きな障害が、足にできる肉刺(マメ)です。
私も25キロほどの地点でマメができ始め、その痛みに苦しめられました。
マメは湿気が多くなるとできやすくなると言われています。
昼間は晴れていると暑いので、当然靴の中は蒸れてしまいます。
また、雨の日であれば靴が濡れて水が染み込み、靴下も濡れてきます。
放置していると、すぐにマメができてしまいます。
それを防ぐのにおすすめの方法が、
- こまめに靴下を交換する
ことです。
天候やその人の体の特徴によっても違いますが、5組ほど持っていれば、いい状態を保てるでしょう。
また五本指ソックスであれば、指の間が蒸れることや、指と指が擦れるのも防いでくれますので、苦手でなければ
- 5本指ソックス
がいいでしょう。
足だけをカバーする靴下を履いている人がいましたが、当然のようにかかとに靴擦れを起こし、血だらけになって歩いている人がいましたので、足首をしっかりとカバーしてくれるものにしてください。
100キロウォークではマメ対策が重要
先程も書きましたが、100キロウォークで大きな障害となってくるのが肉刺です。
その対策をしっかり行っておくことで、完歩率は大きく上昇するでしょう。
靴の中の石を取り出す
歩いていると靴の中に小さな石が入ってくることがあります。
歩いている途中なので、わざわざ止まって靴を脱いで、石を取り出すのは面倒です。
しかし長い時間何度も靴の中で足に触れていると、そこが肉刺を作りやすくなってしまいます。
面倒に感じるかもしれませんが、
- 靴の中に石が入ったら、その都度取り出しましょう。
靴ずれブロック
歩いていると肉刺ができそうな感じがしてきます。
少しの痛みとヒリヒリした感じです。
それが過ぎるとマメができてきます。
重要なのはそのマメができる前の、ヒリヒリした感じのときです。
このときに、
- マメができそうな部分にマメ・靴ずれブロックを貼ります。
できてしまってからでは遅いので、できる前に貼るのがポイントです。
靴ずれブロックを購入するならこちら
ジェルタイプのインソール
ジェルタイプのインソールもおすすめです。
マメは靴底と足が擦れることによって起こります。
この
- ジェルタイプのインソールであれば、衝撃を吸収して足が靴の中で動いて擦れるのを防止
してくれます。
また衝撃を吸収してくれますので足が疲れにくく、100キロウォークにはおすすめのアイテムと言えるでしょう。
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100キロウォークで準備しておくとよいもの
準備物は一覧が様々なところで紹介されていますので、ここではその中でもポイントとなるものを紹介いたします。
ヘッドライト
夜間は街灯もない真っ暗なところを歩く場合もあります。
周りに沢山人がいればいいのですが、誰もが自分と同じペースではなく、集団から離れてしまうこともあります。
そんなときにヘッドライトの明かりが暗いと、障害物などが見えづらく、躓いて怪我をしてしまうこともあります。
大きなヘッドライトは体に負担になりますので、できるだけ
- 小さくて、極力明るいもの
を選びましょう。
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馬油
長時間歩いていると、股擦れを起こします。
その痛みに耐えながら長時間歩くのは、たいへん大きなストレスとなり、完歩を阻むものとなります。
そんな股擦れを防ぐのにおすすめなのが馬油です。
- 馬油をスタート前に必ず股のところに塗っておきます。
トイレ休憩のときにも塗って、絶対に股擦れを起こさないようにしておきましょう。
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乳首用の絆創膏
これはマラソン選手も行っていますが、歩いているとシャツと乳首が擦れて、痛みを感じるようになります。
その痛みも歩くたびに続きますので、完歩の障害となります。
- スタート前に乳首に絆創膏
を貼って、すれないようにしておきましょう。
サプリメント
筋肉のエネルギー源となるBCAAを用意しておきましょう。
筋肉はエネルギー源がなくなってくると、筋肉を分解してエネルギーを得ようとします。
それを防ぐためにも、しっかりとBCAAを摂取しておきましょう。
私の場合は、普段トレーニングで使っている
- BCAAを5グラムの小分けにして、6時間おきに飲む
ようにしました。
体内のミネラルのマグネシウムが減ってくると、筋肉がつりやすくなります。
カルシウムは筋肉を緊張させる作用、マグネシウムは筋肉を緩める作用があります。
マグネシウムが減ってしまうと、力が入って緊張した筋肉を緩めることができず、力が入った状態が続きます。
これが筋肉がつった状態です。
これを防ぐには、
- マグネシウムを摂取
することです。
サプリメントや飲料などで摂取すると、それを防ぐことができます。
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ヒートテックとウインドブレーカー
夜は非常に冷え込みます。
歩いているから体が温もるかというとそうではなく、歩いていても震えるほど寒くなります。
半袖では体調を崩したり、体力を消耗してしまうでしょう。
といって分厚いものをリュックに入れておくのは、かさばったり重くなったりしますので、
- 薄くても温かいヒートテックとウインドブレーカーなどがおすすめ
です。
痛み止め
私は使いませんでしたが、あったら良かったなと思うものです。
長時間歩いていると、脚はもちろん、腰や肩まで痛くなってきます。
それを我慢しながら歩くというのは、かなり苦痛です。
もし痛み止めがあれば、そのストレスから解放されて、歩くことに集中しやすくなるでしょう。
しかし、安易に使うのは危険ですので、
- 使う回数は最小限
にしておきましょう。
ふくらはぎ用コンプレッションサポーター
ふくらはぎを程よく圧迫して、
- 筋肉が揺れて疲労するのを防ぎ、歩く動作をサポート
してくれます。
これにより疲労度は大きく減少します。
歩いて疲れてくるのはふくらはぎです。
最後の方はだるさを通り越して、痛みになってきます。
それを防ぐためにも、このようなアイテムを使うのは、非常に賢い方法だと思います。
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無駄のない歩き方のできるトレーニング
歩くときに無駄があると、それだけ体力を消耗することになります。
100キロウォークでは、20時間ほど歩くことになります。
少しの違いが大きな違いへとつながります。
歩くときにバランスよく歩けるようにすることが大切です。
そのためのおすすめのトレーニングを紹介いたします。
ウォーキングランジ
あるきながら行うランジのトレーニングです。
バランスを取りながら歩くことになりますので、バランス力を高めながら、脚の筋肉を鍛えることができます。
ウォーキングランジの詳しいやり方はこちら
ブルガリアンスクワット
片脚で行うスクワットです。
バランスをとる必要がありますし、片脚ですので、脚の筋肉に強い負荷をかけることができます。
ブルガリアンスクワットの詳しい内容はこちら
ワンレッグデッドリフト
片脚で立って行うデッドリフトです。
バランス力をつけるトレーニングとしておすすめです。
ワンレッグデッドリフトのやり方はこちらを参考にしてみてください。
100キロウォーク完歩するためには?
完歩するために1番重要なことは、やはり
- 強い気持ちを持つ
ことです。
私はフルマラソンを走っていましたので、この100キロウォークをなめていました。
そのため準備も十分でなく、マメがたくさんでき、体中痛い所だらけでした。
それでも完歩できたのは、やはり
「絶対に完歩してやる」
という強い気持ちでした。
途中休憩所では、
「リタイアします」
と諦めている人がいます。
それを見ていると
「自分も楽になりたい。リタイアしよう」
と何度も思います。
しかし、「痛いから」「苦しいから」という理由でリタイアするような弱い気持ちであれば、どんなに準備をしていても、完歩することは難しいでしょう。
どんなに準備していても、痛みや苦しさは必ずあります。
いちばん重要なのは、この
「絶対に完歩してやる」
という強い気持ちです。
ぜひそのような強い気持ちを持って参加して、完歩を目指してみてくださいね。