ウエイトリフティング(重量挙げ)の種目の中の一部のクリーン。
床から胸のあたりまで一気に持ち上げる動作で、その後頭上に持ち上げるジャークで重量挙げのクリーン&ジャークになります。
その一部のクリーンですが、多くの速筋を使うスポーツ選手
- 短距離走
- 野球
- サッカー
- バスケットボール
- 格闘技
などが、トレーニングとして取り入れています。
その理由は、
- 競技で必要になる瞬発力を効果的に鍛えることができるトレーニング
だからです。
瞬発力を発揮するには、下半身の力を使って全身に連動させ、それを瞬間的に行う必要があります。
クリーンは、下半身の力を源に上半身のほとんどの筋肉を使って、バーベルを胸のところまで持ってきます。
これが下半身の筋肉を上手に瞬間的に使うための、最適なトレーニングとなります。
ハングクリーンとパワークリーンの違いとは?
クリーンのトレーニングには何種類かあります。
その中でも代表的なもの3種類を紹介いたします。
- スクワットクリーン
- ハイクリーン
- ハングハイクリーン
の3種類です。
他にもやり方はありますが、スポーツに活かすトレーニングなら、この3種類でいいでしょう。
スクワットクリーン(ロークリーン)
床からバーベルを挙げ、胸の前でキャッチするときに、深くしゃがみこんでキャッチするやり方です。
キャッチしてからフロントスクワットのような形で立ち上がります。
ウエイトリフティングの選手が、このような形のクリーンになります。
難易度はクリーンの中でもっとも難しいものだといえます。
ハイクリーン(パワークリーン)
スクワットクリーンが低いところでキャッチするロークリーンと呼ばれるのに対して、こちらは高いところでキャッチするのでハイクリーン(パワークリーン)と呼ばれています。
床からバーベルを引き上げる動作は、スクワットクリーンと同じですが、キャッチするときに深くしゃがみ込みません。
高い位置でキャッチしてスクワット動作がありませんので、繰り返しトレーニングを行うことができます。
そのため、トレーニングとしては、こちらのほうが向いているといえます。
ウエイトリフティングの競技ではなく、トレーニングとしてクリーンを行う場合は、このハイクリーンが主に使われます。
ロークリーンよりも難易度が下がりますが、扱う重量は落ちます。
ハングハイクリーン
ハイクリーンは、床から引き上げてクリーンを行いますが、ハングハイクリーンは、膝上くらいのハングの位置から、バーベルを引き上げるクリーンです。
吊り下げて(ハング)行うクリーンなので、そう呼ばれています。
ハイクリーンよりもさらに難易度が下がります。
- ハングから
- ハイキャッチ
ですので、複雑な動作がありません。
それだけエラーの少ないクリーンのトレーニングができます。
宅トレならハングクリーンがおすすめ
大まかに3種類紹介したのですが、トレーニングをするとしたら
- ハイクリーン
- ハングハイクリーン
になると思います。
また、
自宅にはバーベルがなくてクリーンができない
という方もいるかもしれません。
クリーンはバーベルだけでなく、ダンベルでも行うことができます。
ダンベルなら自宅でもトレーニングしやすいでしょう。
ケガをするリスクが低い
どちらもいいトレーニングで、瞬発力を上げてくれるトレーニングです。
私がやっているのは、ハングハイクリーンをやっています。
理由は、
- 腰を痛めるリスク
- ケガをするリスク
が低いからです。
クリーンは正しいフォームで行わなければ、瞬発力が養われるどころか、怪我をしてしまうリスクが高いトレーニングです。
特に床から引き上げるときに、腰が曲がっていると、かなり高い確率で腰を痛めてしまいます。
ハングからでしたら、そのリスクはかなり低くなります。
また、キャッチ動作も高い位置でできますので、失敗してケガをするリスクも低いでしょう。
私は、このリスクをできるだけ低くしたいので、ハングクリーンを採用しています。
瞬発力を鍛える効果は変わらない
ハングハイクリーンだから効果が低いわけではなく、十分トレーニングができます。
瞬発力で重要なのは
- 股関節
- 膝関節
- 足首
の伸展です。
ハングハイクリーンでも、この動作を鍛えるのに支障はありません。
またデッドリフトのトレーニングをすることで、ハイクリーンと比べて足りない部分もカバーすることができます。
ジムなどでトレーナーがフォームを教えてくれるのなら別ですが、自宅でトレーニングするのであれば、安全が一番です。
もし安全を一番に考えて瞬発力を鍛えるのであれば、ハングクリーンを採用してみてください。
ハングハイクリーンよりも、さらに安全で同じような効果を得られるトレーニングがあります。
それはハイプルです。
ハイプルの詳しいやり方はこちらを参考にしてみてください。