腿の裏側の筋肉、ハムストリングスを鍛えるトレーニングで
「これ以上の刺激を与えるトレーニングがあるのか?」
と思えるような種目があります。
それが
- ルーマニアンデッドリフト
です。
ルーマニアンデッドリフトという名前の由来は、ウエイトリフターとして有名なニック・ヴラドさんが行ったトレーニングで、ルーマニア人だったからだそうです。
女性にも男性にもおすすめのトレーニングですので、普段のトレーニングに取り入れてみてはいかがでしょうか?
ルーマニアンデッドリフトのやり方がわからない人もいるかと思いますので、
- ルーマニアンデッドリフトの効果とやり方
を紹介いたします。
ルーマニアンデッドリフトの効果
このトレーニングは、ハムストリングスに
- 強いストレッチ刺激
- 筋力アップ
- 筋肥大
の効果をもたらしてくれます。
特に、
- ストレッチ効果が大きいのが特徴
です。
柔軟性を得ながら、筋力も得られるという、スポーツ選手にも最適なトレーニングといえます。
瞬発力が必要なスポーツ選手にとって怖くて頻繁に起こるのが、太もも裏の肉離れです。
細胞と細胞をつなげているコラーゲンが破れて起こります。
そのコラーゲンの合成と強化をするのが、ルーマニアンデッドリフトのようなストレッチしながら負荷のかかる種目なのです。
またこのようなストレッチしながら負荷のかかるトレーニングは、筋肉を発達させるために、重要な刺激となります。
この刺激によって、筋肉を発達させなければいけないと脳が判断して、筋肉を発達させることとなります。
よって、ハムストリングスの筋肉を発達させる種目としては、かなりおすすめの種目です。
ルーマニアンデッドリフトによって得られる効果は
- 脚の筋力強化
- 柔軟性アップ
- スポーツのパフォーマンスアップ
- ハムストリングスの肉離れ予防
- 脚の引き締め
などの効果があります。
ルーマニアンデッドリフトのやり方と注意点
足幅は肩幅程度
ハムストリングスをストレッチさせるために、足幅は通常のデッドリフトと比べると少し狭くします。
足先はまっすぐ前で平行
少し開くと立ちやすくやりやすいのかもしれませんが、ハムストリングスを最大限ストレッチさせるために、まっすぐ前で平行にしておきます。
両手の掌を自分の方に向けてバーを握る
ウエイトが重すぎて保持できなくなるまでは、両手の掌を自分の方に向け同じ方向を向くダブルオーバーハンドグリップで握ります。
これのほうが左右同じように鍛えることができます。
保持できなくなってきたら、リストストラップなどを使用するようにします。
バーベルを持ち上げて真っ直ぐ立つ(スタートポジション)
持ち上げるときには、絶対に腰を丸めないようにします。
腰を丸めると、軽い重量であったとしても、腰を痛めるリスクが非常に高いです。
骨盤を前に倒して、腰を真っ直ぐな状態にして持ち上げるようにします。
この姿勢は、トレーニング中ずっと保持するようにしましょう。
膝を軽く曲げた状態でバーベルを降ろしていく
ルーマニアンデッドリフトの特徴は、通常のデッドリフトのように膝を屈曲させないことです。
約10度から20度の少し曲げた状態で固定しておきます。
完全に膝を伸ばし固定して行うと、スティッフレッグスクワットとなり、ハムストリングスにも刺激が入りますが、下背部に大きく負荷がかかるようになります。
膝を少し曲げた状態で固定しましょう。
お尻を突き出すように後ろにスライドさせて、バーベルを下ろしていきます。
バーベルは体から離れてしまはないように、体に沿わせて下ろしていきます。
正しいフォームでバーベルを降ろせるだけ降ろす
- これ以上降ろすと腰が丸まってしまう
- 膝が固定できずに曲がってしまう
というところまで、バーを降ろしていきます。
このときに膝が固定されずに曲がってしまうと、ハムストリングスのストレッチと負荷が逃げてしまいます。
ポイントとしたら、バーを降ろしきったところで、膝を少し(1ミリほど)伸ばすようにすると、強い刺激が入るようになります。
スタートポジションに戻る
ハムストリングスに強い刺激を感じたら、スタートポジションに戻ります。
このときは、膝を曲げた状態から伸展させて、完全に伸ばした状態になります。
ルーマニアンデッドリフトのウエイトの重さ
ルーマニアンデッドリフトは、重すぎる重量を扱ってしまうと
- 腰を痛める
- ハムストリングスに効かない
ということになります。
ウエイトが重い場合は
- 腰が曲がってしまう
- 膝が大きく曲がってしまう
というフォームになってしまいます。
もしそのようなフォームになっている場合は、重量を落とし、正しいフォームでできる軽い重量でトレーニングするようにしましょう。
初めてトレーニングする場合は、軽い重量から試していき、少しずつ重量を増やしていくようにすると安心です。
ルーマニアンデッドリフトは自宅でダンベルでもできる
自宅で宅トレをしている場合は、バーベルを持っていないという人もいると思います。
バーベルを購入するならこちらがおすすめです。
そのような方は、ダンベルでもルーマニアンデッドリフトを行うことができます。
基本的にはバーベルと同じやり方になります。
ダンベルであれば、自宅にもあるという方は多いでしょう。
また、女性や初心者のように筋力が弱い場合は、バーベルのバーだけでもウエイトが重すぎる場合があります。
そのような場合は、ダンベルを使うと、かなり軽い重量からトレーニングできますので、おすすめです。
もし自宅でトレーニングしたいのであれば、ダンベルがあれば様々なトレーニングができますので、購入しておきましょう。
ルーマニアンデッドリフトは女性にもおすすめ
ルーマニアンデッドリフトは、スポーツで重要なハムストリングスを鍛えるおすすめの種目です。
それと同時に、女性にもおすすめのトレーニングといえます。
ルーマニアンデッドリフトで、ハムストリングスや大殿筋を鍛えることによって
- 脚が引き締まって見える
- 脚の形がキレイになる
- お尻垂れずに上がる
- お尻に立体感が出る
などのメリットがあります。
女性だからといってウエイトトレーニングを敬遠するのではなく、軽い重量でもいいので、このようなルーマニアンデッドリフトなどのトレーニングをしていくことで、理想のボディメイクが可能になります。
スティフレッグデッドリフトとの違い
ルーマニアンデッドリフトに非常によく似た形のトレーニングに
- スティフレッグデッドリフト
があります。
同じようなものなので、やり方や効果なども同じようなものだと思ってしまいますが、違いがあります。
フォームの違い
ルーマニアンデッドリフトとスティフレッグデッドリフトには、フォームの違いがあります。
ルーマニアンデッドリフトは、ボトムポジションでは膝を軽く曲げます。
スティフレッグデッドリフトの場合は、膝は全く曲げません。
終始、膝は伸ばしたまま固定してトレーニングを行います。
その違いから、バーベルを下ろしていくときに
- ルーマニアンデッドリフトは、お尻を後ろにスライドしやすい
- スティフレッグデッドリフトは、お尻を後ろにスライドしにくい
というのがあります。
効果の違い
フォームの違いから、効果の違いもあります。
- ルーマニアンデッドリフトは、ハムストリングスに負荷をかけやすい
- スティフレッグデッドリフトは、下背部に負荷をかけやすい
という違いがあります。
どこを鍛えたいかによって、使い分けるといいでしょう。
ルーマニアンデッドリフトほど 、ハムストリングスに強い刺激を与える種目は少ないと思います。
ぜひ、普段のトレーニングに取り入れてみてください。
片足で行うルーマニアンデッドリフト
片脚で立って行うルーマニアンデッドリフトもあります。
それが
- ワンレッグデッドリフト
です。
こちらは、ハムストリングスへの負荷が高まるのと、バランス力も高められるのがメリットです。
片足のバランスの悪い状態で、ウエイトをコントロールするため、全身の筋肉を使ってバランスを取ることになります。
スポーツをされている人なら、こちらのワンレッグデッドリフトも取り入れるといいでしょう。