不動産投資や不動産賃貸業をするとき、多くの場合は、融資を受けて投資します。
私の場合も、現在
- マンション2棟
- 戸建て10戸
- 太陽光発電4ヶ所
所有しており、
- 借り入れは10本以上
あります。
その借り入れは毎月返済するのはもちろんですが、お金がある程度貯まったときに、一部繰り上げ返済していきます。
繰り上げ返済をするとき、10本以上ある借り入れの中から、
- どの借り入れに内入れするのが効果的なのか?
を考えます。
その考え方や計算方法などを紹介いたします。
繰り上げ返済の効果が大きい借り入れとは?
繰り上げ返済をするときに考えるのは
- 繰り上げ返済をすることで毎月の返済額が最も大きく減らせる借り入れ
を考えています。
繰り上げ返済をするときに
- 毎月の返済額を変えずに返済期間を短縮させる(期間短縮)
- 返済期間を変えずに毎月の返済額を減らす(返済額減額)
方法があります。
総支払利息を減らすには、期間短縮型を選ぶほうがメリットがあります。
しかし会社の経営を考えたときに、毎月の返済額を減らしたほうが余裕ができ、資金がなくなって倒産するリスクも減らすことができます。
そのため私は、返済額を減額させる繰り上げ返済を行うようにしています。
繰り上げ返済で返済額を減額させる場合、借り入れによって、減額できる金額が違ってきます。
であれば、同じ100万円を繰り上げ返済するなら、毎月の返済額を大きく減らせる借り入れに内入れするほうがいいでしょう。
繰り上げ返済は残債と月々の返済額によって効果が変わってくる
借り入れによって、同じ100万円を繰り上げ返済をしても、毎月の返済額の減り方は違ってきます。
それは
- 残債
- 毎月の返済額
の関係によって変わってきます。
残債額
例えば
- 500万円の残債で月々10万円の返済
- 1000万円の残債で月々10万円の返済
の2つの借り入れに100万円の内入れをするとします。
1の方は残債が5分の1減るので、月々10万円の返済も5分の1の2万円減らすことができます。
2の方は残債が10分の1減るので、月々10万円の返済も10分の1の1万円減らすことができます。
毎月のキャッシュフローを改善するなら、1の借り入れに繰り上げ返済をするほうがいいでしょう。
毎月の返済額
- 月々10万円の返済で残債が1000万円
- 月々20万円の返済で残債が1000万円
の2つの借り入れに100万円の家入れをするとします。
1の方は残債が10分の1減るので、月々10万円の返済も10分の1の1万円減らすことができます。
2の方は残債が10分の1減るので、月々20万円の返済も10分の1の2万円減らすことができます。
このように、繰り上げ返済の毎月の返済額を減らす効果は
- 残債額
- 月々の返済額
によって変わってきます。
繰り上げ返済で毎月の返済額を最も大きく減らせる借り入れを計算する
しかし多くの借り入れがあるときに、どの借り入れに内入れすればいいのかわかりにくいものです。
どれも
- 残債額
- 返済額
がバラバラだからです。
そこで毎月のキャッシュフローを改善するときに、優先して返済したい借り入れを、計算によって出す方法があります。
それは
- 毎月の返済額 ÷ 残債額
です。
この答えの最も大きいものが、繰り上げ返済をすることで、毎月の返済額を最も大きく減らせる返済になります。
それらを優先して繰り上げ返済をしていくといいでしょう。
繰り上げ返済すべきか投資をするべきか?
繰り上げ返済をするときに
- 繰り上げ返済に当てるお金を投資したほうがいいのではないか?
と思うこともあります。
これは、いろいろな考え方があると思いますので、一概にはいえないと思います。
繰り上げ返済は確実にキャッシュフローの改善ができる
- 200万円繰り上げ返済をして月々2万円の返済が減る
のであれば、
- 200万円の不動産を買って月々2万5千円の家賃を得る
ほうがいいように感じます。
しかし、不動産の場合は
- 空室がある
- 固定資産税がかかる
- 修繕費がかかる
など、月々2万5千円が確実に入ってくるとは限りません。
繰り上げ返済であれば、確実に月々2万円のキャッシュフローの改善になります。
不動産投資なら経費にできる部分があるので税金を減らせる
しかし、繰り上げ返済に使ったお金は、経費とはなりません。
不動産を買った場合は、建物部分が減価償却として損金になります。
その分税金を減らすことができるでしょう。
繰り上げ返済をするべきか?
繰り上げ返済を上手に使っていけば、不動産経営が楽になっていきます。
大きなメリットもありますが
- 手元の現金がなくなる
- 銀行はいい顔をしない
- 経費とならないので納税資金がなくなる
などのデメリットもあります。
考える要素は色々あると思いますので、それらと合わせて考えて、慎重に行っていくことが大切ですね。