男なら誰もが一度は腕相撲をしたことがあるはずです。
しかし、腕相撲が弱くてなかなか勝てない人もいるでしょう。
ウエイトトレーニングなどをして、筋肉があって力も強いはずなのに負ける人もいます。
逆に、そんなにいい体をしているわけではないのに、自分より大きい相手を倒していく腕相撲の強い人もいます。
その違いは、腕相撲の勝ち方やコツを知っているか知らないかの違いだけなのです。
腕相撲は力だけで勝とうとしても勝てません。
私は、アームレスリングの愛媛県の大会のチャレンジの部で
- 左腕は準優勝
- 右腕は3位
となっています。
知らない人からすると、愛媛県で入賞するってすごくない?と思うかもしれません。
しかし、実はチャレンジの部の上に選手の部というのがありまして、そちらは全くチャレンジの部とはレベルの違う世界で、私は1回も勝てないでしょう。
チャレンジの部だから入賞できたともいえます。
そんな私ですが、それでも未経験者と腕相撲をすると、そう負けることはありません。
それは少しですが、アームレスリングをやってきて、コツなどを知っているからです。
そこで
- 腕相撲初心者向け
- 腕相撲が弱くて勝てない人向け
に、腕相撲のコツを紹介いたします。
腕相撲の勝ち方
一般的に腕相撲というと、手首を巻き込んで力任せに横に倒していくというイメージでしょう。
自分より力の弱い相手には、これで勝てるかもしれませんが、ちょっとコツを知っている人には、力を出すことができず手首がひっくり返されて負けてしまうでしょう。
自分より弱そうな人に負けるのは悔しいものです。
では、そのコツというのはどういうものなのでしょうか?
そのコツというのが
- 相手よりも高いところに自分の力を持っていく
- 相手の弱いところを狙っていく
- 相手が力を出せない体勢に持っていく
というのがコツになります。
相手よりも高いところに自分の力を持っていく
腕相撲では、相手より高いところで力をかけてやると、倒れやすくなります。
例えば水の入ったペットボトルがあるとします。
それを指で押して倒すときに
- ペットボトルの下の方を押して倒す
のと
- ペットボトルの蓋の高いところを押して倒す
のと、どちらが倒しやすいでしょうか?
もちろん高いところを押したときでしょう。
これは腕相撲にもいえることです。
できるだけ相手の腕の高いところに力をかけるようにすると、倒しやすくなります。
逆に極端な話、相手の腕の低い部分、手首などを持って腕相撲をすると、よほどの力の差がない限り勝てることはないでしょう。
腕相撲で重要な握り
高いところに力をかけるには、握るときが重要です。
相手の手を握るときに、親指を握ると思います。
そのときに、できるだけ親指の指先に近いところを握るようにしましょう。
アームレスリングの大会では、その点が平等になるように人差し指の高さや、甲の向きなど細かく注意されて、競技スタートとなります。
しかし、素人同士の腕相撲であれば、そのようなルールもなく、どれが有利なのか不利なのかわかりません。
あまり極端にやると、相手が怪しんだりしますので、気付かれない程度にできるだけ先に近い部分を握ります。
もちろん相手には、親指の下の方を握らせるようにします。
これだけで、ずいぶんと倒しやすくなるでしょう。
相手の弱いところを狙っていく
また自分の親指は人差し指の下にくるようにします。
そして人差し指で引っ掛けて親指の先を内側に向け、親指の第一関節を外側に向けるようにします。
こうすることで、相手の指先が、自分の手の甲に深くかからないようにすることができます。
これは、相手の弱い部分の指先を、さらに弱くするためです。
また少し手をひねったりして、できるだけ指を深く手の甲に巻かせないようにします。
相手の指先を狙っていく
鉄棒にぶら下がるとき、しっかり掌と、指の第二関節までの部分で握ることで、力が出しやすく長時間ぶら下がる事ができます。
しかし、これを指の第一関節から先で引っ掛けてぶら下がると、短時間で力尽きて落ちてしまいます。
いくら握力がある人でも、指先は力が弱くて力を加えられると、どうしても手は開いてしまいます。
腕相撲でも同じことがいえます。
相手の弱いところの指先に力を加えて、手首をひっくり返していくようにします。
そのためには、先程言った
- 相手の指が深く自分の手の甲にかからないような握り方をする
ことが重要になります。
相手が力を出せない体勢に持っていく
腕相撲のスタートは、横に力をかけるのではなく、腕はそのままの状態で、握っている手と同じ側の足で床を蹴って、体を少し後ろと下に持っていくようにします。
相手の手を、自分の肘を支点にしてテコの原理で吊り上げていくイメージです。
それと同時に自分の親指側の手の甲で、相手の指を引っ張り剥がしていきます。
相手は指先では抵抗できませんので、そこから自分の手を内側に捻り、自分の手の甲が上を向く状態に持っていきます。
もうこうなると、相手は手を握ることもできませんし、手首が反り返った状態ですので、力を出すこともできません。
さらに相手の腕を引っ張って伸ばして、力を出せない状態にしていきます。
もうそうなると、そんなに力を入れなくても勝てるでしょう。
腕相撲での必勝法
- 握るときに有利な状態に持っていき
- 相手の弱い部分を攻めて
- 相手が力の出せない状態をできるだけ速く作る
のが、腕相撲で勝つコツになります。
今まで説明したのはトップロール(吊り手)と言われるもので、細かい部分は他にもあるのですが、素人同士の腕相撲でしたら、この技術だけで十分でしょう。
他にも自分の手首を巻き込むと同時に、上に滑らせて相手を自分の腕の低い位置に持ってきて倒すフック(かみ手)というのもありますが、こちらは力がある程度強くないといけませんし、技術的に難しいので、省略いたします。
腕相撲のトップロールの動画
腕相撲で使う筋肉を鍛える
腕相撲で勝つコツを紹介してきましたが、これで自分より力の強い相手にも勝てるでしょう。
しかし、やはり力は強いほうが有利です。
技術だけでは勝てない相手もいるでしょう。
そこで腕相撲で使う筋肉をトレーニングしていきましょう。
大胸筋・広背筋
腕相撲という名前なので、腕を使うと思うかもしれませんが、腕は力が発揮される場所というだけで、それ以外の筋肉が大きく影響しています。
腕は倒されないように、また、体の力を腕に伝えるために、しっかりと固定されるようにします。
そのために必要な筋肉が大胸筋と広背筋です。
これらの筋肉でしっかりと腕を固定できていれば、あとは体を倒していくだけです。
固定する力が弱いと、体を倒しても腕がついていかずに、手が体から離れて負けてしまうことになります。
上腕二頭筋
腕相撲では、相手に引っ張り込まれて肘が伸びてしまうと力が出なくなります。
そうならないため、また、相手を引っ張るときに使われる筋肉が上腕二頭筋になります。
前腕屈筋群
手首を内側に曲げることで固定しやすくなり、相手よりも上の位置を取りやすくなります。
その内側に曲げる力を発揮するのが前腕屈筋群になります。
この力が弱いと手首をひっくり返されて、力が出せなくなりますので、しっかりと鍛えておきましょう。
アームレスリングをしている人は、この筋肉が驚くほど太くなっています。
それだけ重要な筋肉だといえます。
具体的なトレーニング方法として
- リストカール
- ハンマーカール
- リストハンマー
などがあります。
詳しいやり方はこちらをご覧ください。
握力
握力が弱いと、相手の手で、指が剥がされて手首を返されてしまうことになります。
しっかりと相手の手をホールドして剥がされないようにする力が握力です。
また相手の親指をつかんで離さないようにするためにも握力が必要になります。
腕相撲で気をつけるケガは骨折
腕相撲をしていて、意外と多いケガが骨折です。
気軽にやる遊びなのかもしれませんが、ちょっと油断すれば大怪我につながるのです。
骨折する場所で多いのが上腕骨です。
ひねりながら折れるので、骨の周りの筋肉や靭帯、神経などを傷つけることがあり、手術を必要とすることが多々あります。
骨折する場面で多いとされるのが、
- 手や肘が体の外に出ているとき
です。
肘と手はできるだけ両肩の間に収まるようにします。
素人の人で多いのが、倒されそうになると、体を反対側に倒して体が開いてしまうことです。
このような場面で骨折が起こります。
相手に倒されそうになっても、体を手の方に倒して両方の間にくるようにすることが大切です。
腕相撲で勝つことも大切ですが、一番は怪我をせずに楽しくことが大切ですね。