部屋の片付けや、引っ越しなどをする時に、どうしても重い荷物を運ばないといけない場面があります。
この時に気をつけないといけないのが
- ギックリ腰
- 腰痛
です。
ぎっくり腰で多いのが、やはり何かものを持ち上げた時です。
モノを持ち上げる時というのは、腰に大きな負担がかかります。
油断して持ち上げると、腰に激痛が走り、動けないほどの痛みになります。
またそのときは大丈夫だと思っても、だんだん腰に重たい痛みが出てきて、次の日から腰痛になることもあります。
では、ものを持ち上げる時には、何に気をつければいいのでしょうか?
そこで
- 腰痛にならない重いものの持ち方
を紹介いたします。
重いものを持つときの姿勢
重いものを持つときに最も大切なのは、姿勢です。
筋力が強ければ、腰を痛めないと思っている人もいるかもしれませんが、ボディビルダーの筋肉隆々の人も、悪い姿勢でモノを持ち上げれば、間違いなく腰を痛めます。
逆に、そんなに力がない人が同じものを持っても、正しい姿勢で持ち上げれば、腰を傷める可能性は低いです。
ウエイトトレーニングで、下から重いバーベルを持ち上げる、デッドリフトという種目があります。
上半身や背中を鍛えるには最高の種目ですが、フォームが悪いと、間違いなく腰を傷める種目です。
これは姿勢が悪いことによって、軽い重量であったとしても、十分な筋肉があったとしても、腰を痛めることになります。
つまり、腰を痛めないためには
- 荷物の重さ
- 筋力の強さ
よりも、
- 正しい姿勢で荷物を持つ
ことが重要なのです。
デッドリフトの悪いフォームとは
- 背中と腰が丸まっている
- バーが体から離れてしまう
ということです。
荷物を持つときにもこの2つをやってしまうと、腰を傷める可能性はかなり高くなります。
重いものを持つときに腰痛になってしまう姿勢
荷物を持つときに、この写真のような持ち方が悪い姿勢です。
- 重いものを持つ時には、腰を下ろして持てばいい
とだけ思っている人もいらっしゃいますが、
- 腰が曲がっている
- 荷物が体から離れている
と、腰を痛めてしまいます。
また、体を寝かせてしまうと、腰に過度な負担がかかるので要注意です。
重いものを持つ時の腰を痛めない姿勢とは?
物を持つ時には、
- 肩甲骨を寄せて胸を張る
- 腰を湾曲、真っ直ぐな状態を保つ
- 腰を下ろして体の近い部分で荷物を持つ
- できるだけ体を立てた状態で持ち上げる
ということです。
- トレーニングベルトをする
- 目線を前に向ける
も、腰の湾曲を維持しやすくするポイントです。
これは、ウエイトトレーニングのデッドリフトをするときに気をつけるポイントと似ています。
ウエイトトレーニングでは、重い重量のものをもってやるのですが、それで腰を痛めていてはトレーニングになりません。
そこで、腰を痛めないようにトレーニングするポイントが、上のようなことになります。
重いものを持つときに腰を痛めないために姿勢以外で重要なこと
姿勢以外にも気をつけておくと、腰を痛めるリスクを減らすことがあります。
掛け声を出す
持ち上げる瞬間に
「よいしょ!」
という掛け声をだします。
無意識にやっている人もいるでしょう。
こんなことでぎっくり腰などを防ぐことができるのか?と思ってしまいます。
この掛け声の効用は、身体にこれから重いものを持つという準備をさせることです。
ぎっくり腰などの腰を痛めるときというのは、多くの場合が油断をしているときです。
「軽いものだから」
という油断から、
- 悪い姿勢のまま荷物を持つことによって腰を痛める
- 予想以上の負荷が筋肉にかかって腰を痛める
ということが起こります。
それを防ぐためには、
「これから重いものを持ちます」
という準備を身体にさせるために掛け声をかけることです。
1つの荷物を重くしない
荷物はできるだけ軽くしておくことです。
30キロの荷物を運ぶのであれば、10キロで3つに分けるようにします。
3回運ぶことになりますが、それでも重すぎるものを持つよりは、腰を痛めるリスクを低くすることができます。
荷物の最大重量は、体重の40%までと言われています。
これは最大重量であって、できるだけ軽いに越したことはありません。
できるだけ荷物は小分けにして軽くしておきましょう。
重い荷物は床に置かない
腰を痛めるので多いのは、床から荷物を持ち上げるときです。
持ち上げて立ってしまえば、痛めることは、まずないでしょう。
荷物が低い位置にあればあるほど、腰が丸まってしまう姿勢になります。
そのため、腰をいためやすくなるのです。
もしこの荷物が机の上などに置いてあった場合はどうでしょう?
立った姿勢で持つことができるため、腰は垂直に近い伸びた状態で力を入れることができます。
この状態であれば、力は入りやすいですし、重すぎる荷物でなければ、腰を痛めることはほとんど無いでしょう。
できるだけ重くなりそうな荷物は、机などの上で荷造りをしておくと、持ち運びが楽になります。
コルセットやトレーニングベルトを使う
どうしても重い荷物を持たなければいけない場合は、できるだけコルセットやトレーニングベルトなどを着用して持つようにしましょう。
これらをすることによって、
腰が丸くなるのを防いでくれる
腹圧を高めて力が入りやすいようにする
という作用があります。
引っ越しなどの予定がある場合は、前もって購入しておくといいでしょう。
重いものを持つときの腰痛は予防できる
このように重いものを持つときに、腰痛にならないようにするための注意事項を紹介してきました。
これらは重いものを床から持ち上げるトレーニングの、デッドリフトをしている人なら知っていることかもしれません。
しかしこれらのことは、重いものを持つときに腰を傷めない方法として共通していることが多く、参考になるかと思い紹介いたしました。
腰は一度痛めてしまうと、なかなか治りにくかったり、動けないほどの痛みになったりしてしまいます。
そうならないためにも、重いものを持つときには、今回紹介したことを参考にしてみてください。