人を動かすには、相手が自分のために動きたくなるような方法を取るのがいいでしょう。
仕事でも、子育てでも、夫婦間でも、友達とでも、相手に動いて欲しい場面があります。
- このように動いてほしいな
- こういう行動はしてほしくないな
- こういう時にはこういう行動をとって欲しいな
そんな場面は、毎日たくさんあります。
しかし実際は、他人が思うように動いてくれることはほとんどありません。
では、どのような方法で人に動いてもらえるのでしょうか?
同じ行動でも方法は違う
人に動いてもらうには、たくさんの方法があります。
極端な例えをいえば、人からお金をもらいたい時
- 銃を突き付けて「金を出せ」と無理やり奪う方法
- 相手がして欲しいことをやって相手を喜ばせてお金をもらう方法
相手にお金を出させるという同じ行動をとってもらうことですが、方法は違います。
そして、その方法の違いが、その後の人生に違いを生み出すことは、誰にも想像できることではないでしょうか?
人に動いてもらう方法の違いが大きな結果の違いに
人に動いてもらう方法はいろいろありますが、選択によって同じ行動をとってもらったとしても、その後の結果が大きく変わってきます。
恐怖心を与えて行動してもらう
実際にあったお話です。
相手に恐怖心を与える方法で人に動いてもらっていた社長のお話です。
恐怖心を与えて動いてもらう方法の唯一のメリットは、即効性があるということです。
しかし、それ以上の大きなデメリットがあります。
- 効果があるのは短期間だけ
です。
続くことはないでしょう。
相手は反感を持ち、動くのを辞めてしまうか、いなくなってしまうでしょう。
人に動いてもらう方法はたくさんある。恐怖心を与えて動かす、動きたくなるような気持ちにさせて動かす。どれを選ぶかで自分の人生が変わってくる。子育ても同じ。なぜ「口ぐせ」があなたの未来を決めるのか? https://t.co/ahgkKEjAvL #LINEアカウントメディア
— 松下 一生 (@issei39) 2016年4月30日
40代前半だった社長は機会あるごとに、20~30代の社員に当たり散らしていた。20代後半の男性の報告が遅れると、「お前は何様?」となじる。同じく、20代後半の男性が仕事の進め方をめぐり、意見を言う。すると、「何が言いたい!?」「早く辞めろ!」と詰め寄る。
社長は一時期、ボクサーをしていたり、大手運送会社でドライバーをしていたという噂もあっただけに、部下をなじる姿にはすごみがあった。
社員の定着率は、悪かった。尊厳を踏みにじる言葉を浴びせられれば、辞めるのは無理もない。
その当時から20年近く経った今、会社が入っていたオフィスには、ほかの会社が入る。部下をなじり続けた社長は、音信不通である。当時の社員らに聞いても、行方がわからないという。
相手が動きたくなる気持ちにさせて動いてもらう
相手が、自分から動きたくなる気持ちにさせて、動いてもらったお話です。
相手が動きたくなるような気持ちにさせるには、こちらもしっかりとした努力が必要になります。
相手のいいところを見つけたり、それを言葉や見える形にして相手に伝えたりする必要があります。
しかし、その努力以上に相手の行動から得られるものは大きくなることでしょう。
「すごいじゃないか? もう、君は(自分に)追いついているよ」
「今度、~を教えてくれないか? 君ほど、~ができる人はいないよ。みんなに教えてあげてくれよ」ポイントとしては、次のことを挙げていた。
「成長していることを、部下本人に感じ取らせること。部下は、自分の成長を正確には把握していない。だからこそ、上司が観察していて、部下が成長していることを素直にうれしいと伝えること。子どものようにはしゃぎながら、伝えてもいい。そのほうが、部下たちには伝わりやすい」
怒りの感情を怒るという行動にしない方法
人ですから、ミスをすることは、たくさんあります。
そんな時怒りの感情から、怒るという行動に結びつけがちですが、怒るという行動を取る方法以外の方法はあります。
- 怒るというのは相手を動かす副作用の大きい方法
だということを覚えておくことです。
他にも方法はいくらでもあり、どれを選ぶかによって、相手の気持ちや行動が変わってきます。
ミスをして叱らざるを得ないとき、次のようなことを部下に言っていたという。いずれも、部下のプライドを尊重するために口にしていたようだ。
「君は(職場の皆にリーダーとして)影響力があるのだから……」
「君でも、ミスをするんだ……」
「釈迦に説法だろうけど……」
「もう、後輩だっているんだから……」
「エースになる人なのだから」
目指すのは相手が喜んで動きたくなるようにすること
人を動かすには、相手に恐怖心を与えて動いてもらう方法は、短時間でできて簡単にできます。
しかし、その副作用は大きいでしょう。
相手に、喜んで動きたくなるような気持ちにさせるには、
- 自分の人格を高める
必要があります。
それは、努力が必要で少し大変かもしれません。
しかし、相手の行動は自分が期待している以上のものが返ってくるでしょう。
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