次はこちらの本。
まちづくり戦略3.0 カネなし、人脈なし、知名度なしでも成功する「弱者の戦い方」 小林大輔
愛南町の広報を毎月見ていますが、人口は毎月減少していて、2万人を切っています。
人口が減るということは、一概には言えませんが、その町の魅力が足りていないということも要因でしょう。
自治体や経営者、学生さんも、この状況を変えられないかと、様々な努力をされています。
それがなければ、間違いなく人口減少のスピードは今より早かったでしょうし、これからの魅力ある街づくりも難しくなっていたでしょう。
地価が下り続けるまちと上昇するまち
不動産に興味を持って二十年以上になり、その間、愛南町の不動産を見てきましたが、人口と同様、地価は下がり続けている状況が続いています。
これは不動産バブル崩壊で、バブルだった地価が適正価格へ修正されることで、全国的に地価が下がり続けていますので、愛南町だけの問題ではありません。
しかし最近では、街づくりによって、小さな街でも地価の上昇が起こっているところもあります。
ニセコ周辺では坪単価6万円程度の所が20万円へ上昇しています。
坪6万円といえば愛南町とそれ程変わらない価格です。
ではどのようにして坪20万円まで上昇したのか?
戦略を持ったまちづくり
それはパウダースノーというさらさらの雪が、外国人のSNSによって拡散され、外国人からの高い人気を得られたからです。
でも、それは
たまたまパウダースノーという素材があったからできたことでしょ
と思うかもしれません。
確かにそれはきっかけになったのでしょうが、そこから戦略的に街づくりをしていったからこそ、そこまで持続的に成長したのだと思います。
人気や流行は自然に出来上がるものではなく、多くの場合は、戦略的に作られています。
ニセコのパウダースノーのような素材は、どこの町にでも探せばあるでしょう。
愛南町も間違いなく、そのような素材は多くあります。
あとは、それを戦略的に広めて、街づくりに活かしていけるかです。
顕在化している素材から派生させる
- 新たに人を引き付ける素材を作る
- まだ気づいていない潜在的な素材を見つける
というのは難しいです。
0から1にする労力というのは、1から2にする労力の何倍もかかります。
また潜在的な素材というのは、なかなか見つけられないから潜在的な素材になっているわけで、それを見つけるには時間も労力もかかります。
また、それが本当に人を引き付ける素材なのかもわかりません。
それなら現在顕在化されている、人を引き付ける素材を活かし、そこから派生させて広げていくほうが成功する確率は高く、労力や時間も少なくてすむでしょう。
そこからどのように派生させ広げていくかは、こちらの本が参考になります。
まちづくり戦略3.0 カネなし、人脈なし、知名度なしでも成功する「弱者の戦い方」 小林大輔
まちの不動産屋ができるまちづくり
筆者はまちの価値は
- 土地代×不動産の契約数
ともおっしゃっています。
不動産屋の私としてできる簡単なことは
- 眠っている不動産を市場に出していく
- 安売りではなく適正価格で売れる魅力の発信
- 出された不動産をマッチングしやすい環境を作る
などがあるでしょう。
まずは
- まちづくりをするという意識を持ちながら
自分ができる簡単なことから始めていくことが大切ですね。
まちづくり戦略3.0 カネなし、人脈なし、知名度なしでも成功する「弱者の戦い方」 小林大輔