ブロッコリーよりも栄養が豊富といわれるブロッコリースプラウト。
スーパーなどで売られていて、非常に人気のスプラウトです。
2,3日に1回食べることで、健康にもいいと言われています。
しかし2,3日に1回食べるとなると、やはりお財布には厳しいものがあります。
そこでおすすめなのが
- 自宅でのブロッコリースプラウト栽培
です。
自宅でブロッコリースプラウトを栽培することで
- 必要な量を作ることができる
- 低価格で作ることができる
というメリットがあります。
ブロッコリースプラウトの育て方
ブロッコリースプラウトを自宅で増やして食べるには、種を購入して水耕栽培するのがおすすめです。
栽培するために
- 100均で栽培するために必要な物を揃える
という方法がありますが、やはり、スプラウト栽培専用のものが使い勝手がよく、おすすめです。
栽培ではブロッコリースプラウトの種を撒いて1週間ほどで収穫できます。
ブロッコリースプラウト栽培の専用容器
細かい穴が開いていて、スプラウトにしっかりと水を与えられるようになっています。
透明の容器の方に水を入れて、緑の方には種子を入れておきます。
重ねると、種子に水を与えることができ、水の交換も簡単にできますので、衛生的にもいいでしょう。
種を入れるとこんな感じになります。
このスプラウト専用容器のおかげで、簡単にブロッコリースプラウトを食べることができます。
ブロッコリースプラウトの種子
ブロッコリースプラウトは、水耕栽培キットを使って水の管理さえしっかりすれば、誰でも簡単にできます。
まずはブロッコリースプラウト専用の種子を購入します。
普通のブロッコリー用の種子は、薬品などが塗られていますので、絶対に使用しないでください。
専用の種子は、園芸店などで売られていますが、ご近所にない場合は、ネットで購入できます。
ブロッコリースプラウト栽培のポイント
水耕栽培キットに種子を撒きます。
水は種子が完全に浸かってしまわないようにします。
種子の下のほうが少し浸かる程度です。
少し少なめに入れておいて、あとから水を足してあげるほうが確実です。
霧吹きで全ての種子が濡れるようにしておきます。
棚の中などに入れて、完全に真っ暗な状態で栽培していきます。
発芽して根が伸びてくるまでは、
- 水の交換を1日2回
行います。
1日1回だと、種子が乾いて発芽しなかったり、成長が悪くなったりします。
また、発芽したとしても、カビやヌメリがでますので、清潔に保つためにも1日2回はこの作業をします。
1日から2日ほどすると、発芽してきます。
- 夏場は可能であれば水を3回以上交換
します。
このときの水の量は、根元付近までいっぱいにしておくと、カビやヌメリの原因となりますので、
- 根の先が少し触れる程度
にしておくことが重要です。
5センチほどに成長したら、暗いところではなく、レースカーテン越しに光が当たるような明るいところに1日から2日置いて、緑化させます。
緑化させることで栄養も増え、見た目も良くなりますのでおすすめです。
いい色になったら収穫して食べましょう。
ブロッコリースプラウト栽培でのカビを防ぐためには?
ブロッコリースプラウトを育てるときに失敗するのがカビです。
すぐにカビやヌメリが発生してしまいます。
それを防ぐためには
- 水の交換をこまめに行う
- 根本まで水の量を増やさない
ということです。
カビは不衛生にしていると発生します。
特に汚れた水は、カビの最高の栄養分となります。
ですので、こまめに水を交換して、水を入れる容器はその時にしっかりと濯いで洗うことが、カビを防ぐポイントとなります。
また、カビは湿気の多いところにも発生します。
水の量を根本まで入れていると、根元付近は常に水分があることになり、すぐにカビやヌメリが発生します。
必ず
- 根の先が少し触れる程度の水の量
にしておきましょう。
ブロッコリースプラウトの根本に、時々白いフサフサしたものが発生することがあります。
カビが生えたと思って捨ててしまうかもしれませんが、実はこれはカビではなく根っこですので、間違えて捨てないようにしましょう。
ブロッコリー以外のスプラウトもおすすめ
また、ブロッコリースプラウトだけではなく、他のスプラウトも、この容器で栽培することができます。
スプラウトは、他にも種類がたくさんあり、やはり、ブロッコリースプラウト同様に、栄養が豊富です。
例えば、有名なのは
カイワレ大根
です。
カロテンやビタミンC、ビタミンKが多く、抗酸化作用や、抗菌作用があります。
えんどう豆のスプラウト
豆苗
であれば、カロテン、ビタミンC、食物繊維が豊富で、免疫力を強化してくれます。
ソバの芽
のスプラウトもあります。
良質のたんぱく質を含んでいて、毛細血管の弾力性を保ち、高血圧を予防するルチン、中性脂肪を減らすコリンなどが豊富に含まれています。
他にも
- マスタード
- ひまわり
- 青じそ
などのスプラウトもあり、さまざまな栄養素が豊富に含まれていて、健康維持のためにはおすすめです。
スプラウトを栽培する時には、通常の野菜用の種には、殺虫剤などが種にかかっていますので、必ずスプラウト用の種を使うようにしましょう。
ブロッコリースプラウトの栄養スルフォラファンとは?
ブロッコリースプラウトとは、ブロッコリーの新芽です。
植物の栄養の多くは、種に含まれていることが多く、その種から発芽したばかりの新芽は、栄養が豊富です。
このブロッコリースプラウトには、スルフォラファンという栄養素が、成熟ブロッコリーの7~20倍含まれていることがわかっています。
スルフォラファンとは、
スルフォラファン (sulforaphane) とは、ブロッコリーに微量含まれるフィトケミカルの一種。体内の解毒酵素や抗酸化酵素の生成を促進し、体の抗酸化力や解毒力を高める。
また、さまざまな健康効果が期待されています。
解毒作用(がん予防)
人の体には、体内に取り込まれた発癌物質を無毒化し、体外に排出する解毒酵素(第2相酵素)が存在する。タラレーは、スルフォラファンにその解毒酵素の生成を活性化する働きがあることを突き止めた。
抗酸化作用
スルフォラファンの抗酸化作用は、ビタミンCやビタミンEといった代表的な抗酸化物質とは異なり、長時間作用し続けるという特徴を持つ。ビタミンCが摂取後数時間でその効果を失うのに対し、スルフォラファンの効果は約3日間持続することができる。これは、スルフォラファンの抗酸化作用が抗酸化酵素によるものであり、スルフォラファンがこの抗酸化酵素の生成を促すという間接的な働きをするためである。
肝機能
スルフォラファンが体内に潜在的に存在する解毒酵素を活性化することで、肝臓の解毒力を高め(解毒作用)、肝機能の向上(肝障害抑制など)に寄与する、という研究結果もある。
新陳代謝
スルフォラファンは体内に摂り込まれると、抗酸化酵素の生成を促進する。これによって、グルタチオンを抗酸化物質として損失することなくDNA合成の材料として使うことができる。また、スルフォラファンにはグルタチオンの生成を促す作用もある。その結果、細胞分裂が活性化され、新陳代謝を上げることができる。
ピロリ菌
スルフォラファンには胃癌の原因の一つといわれているピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)の殺菌効果が報告されている。タラレーの研究グループの一人であるジェド・ファヒーの研究によると、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍の患者から摂取した48株のピロリ菌全てに対して、スルフォラファンは制菌・殺菌効果をあらわした。抗生物質の耐性を持った菌株でも殺菌効果がみられた。 また、筑波大学の谷中による臨床試験によって、スルフォラファンを多く含む発芽3日目のブロッコリースプラウトを2ヶ月食べ続けたピロリ菌感染者で菌の減少が確認された。
その他
スルフォラファンには皮膚や眼への紫外線によるダメージを防御する効果や、肝癌・高血圧・心臓病の予防効果なども報告されている。
いろいろな健康効果が期待され、ドレッシングなどをかけて食べれば、おいしくていくらでも食べられます。
ぜひ、水耕栽培して、ブロッコリースプラウトを食べてみてください。